「ミヤネ屋で話題の船の体育館――名建築と再開発の狭間でなぜ対立が生まれるのか」

話題

産経ニュースより

皆さんはどう思いますか?

テレビ番組『ミヤネ屋』でも取り上げられたこの「船の体育館」。

その建築的価値と、行政・民間との間で起きている対立構造が注目されています。

今回はその背景を整理し、なぜ「名建築巡り」と「県と民間の衝突」が生じているのかを探ります。

1.  船の体育館とは?

1964年、丹下健三設計による斬新な舟形の体育館。吊り屋根構造とワッフルスラブが採用され、支柱を省いた広い空間が特徴。

建築界でも注目される存在で、市民に愛されていた名建築として扱われてきました。

2.  閉館と自治体による解体方針

老朽化により2014年に閉館。代替となる新体育館(あなぶきアリーナ香川)が完成し、解体の方向が決定された。 2023年2月には、解体に必要な費用(12億円)が県予算に計上されるなど、具体的に予算化もされている。

3.  民間団体の反発と保存提案

地元建築士らが「解体撤回」を求め、署名を教育委員会に提出(国内外合わせて約5,557件) 。

再生の会による具体的な提案(スケボー施設やカフェ併設など)も提出されたが、「県の財政負担あり」という理由で採用されず、検討プロセスに透明性がないとの批判も。

4.  最新動向:民間による具体的な再生案

2025年7月、「船の体育館再生委員会」は、建物と敷地を取得し、ホテルやブックラウンジなどに転用する2つの再生案を正式に発表。

小規模ブックラウンジ併設ホテル案や、1棟ホテル案など、文化と収益を組み合わせたコンセプトが示され、実現すれば年間営業利益1億円の見込みもあるとしている。 一方で教育委員会は、民間の買収申し入れには応じず、解体手続きを進めているとの報道も出ている。

5. なぜ「名建築巡り」と「県と民間衝突」が共存するのか?

建築としての文化価値:丹下健三の代表作の一つとして、歴史的価値が高い。

だから保存・活用したいという声が根強い。

財政・行政の判断:解体費用の大きさや、老朽化による耐震・安全性への懸念から、行政側は即断せざるを得ないと判断。

民間との温度差:再生案には収益性や文化価値の両立が提案されているが、行政側にはまだリスクが高いという見方がある。

透明性への疑問:「県の検討プロセスは非公開が多く、住民との対話が足りていない」との批判が、対立を深めている。

まとめ・呼びかけ

船の体育館の行く末は、行政の決定と民間の再提案とのせめぎあいです。

解体か再生か――どちらにしても、地域文化と未来を見据えた議論が必要です。あなたは「船の体育館」にどんな未来を思い描きますか?

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