
テレビやSNSで見る山之内すずさんは、いつも明るく、軽やかで、どこか肩の力が抜けている。
けれど、その笑顔には“守ってきたもの”の重みが静かに宿っています。
本人の言葉や取材記事をたどると、母子家庭で育ち、家族や生活を支える責任感を早くから背負い、時に自分を後回しにしてきた10代が見えてきます。
華やかなステージの裏側に、確かな“等身大の強さ”がある——そのことを、今日は応援の気持ちとともに書き残したいと思います。
見た目ではわからない家庭環境と、早すぎた“大人の役割”
「すず以外、家族みんな”なんてこった”という状態だった」
そんなニュアンスの発言が示す通り、彼女は幼い頃から“家の空気”を読むことに長けていました。
学校では明るく振る舞い、人気者だった彼女。
ですが、1日が終わり、家に帰る楽しい時間のはずなのに「よし!」と気合を入れてから帰ったそうです。
明るくふるまうことで家族が少しでも軽くなるなら——と、自分の気持ちよりも周りの安心を優先してしまう。
強さとやさしさは表裏一体で、無理を積み重ねればいつか限界がくる。
高校時代、彼女はまさにその壁にぶつかります。
「行きづらさ」と向き合った高校時代——“やめる”と“やり直す”の決断
家庭事情で、正直行きたい学校ではなかった公立高校に進学。
入学後はほぼ毎日ファーストフード店などでのバイトに明け暮れました。
働くことは楽しく、バイト仲間も好きで、家や学校にいる時間より長く過ごしたそうです。
そして、バイト代から服代やダンススクールの費用など、自分にかかるお金は全て捻出します。
ところが、1年生の2学期を終える頃、ついに抑えていた感情が爆発してしまいました。
自分は幸せになれない
自分は恵まれていない
こんな考えが頭から離れなくなり、学校にも、大好きだったバイトにもいけなくなってしまったのです。
夜も眠れず、家にもいたくないので公園で過ごしたりしていました。
このままではだめ、地元を離れたいとの思いが募り、なんと山之内すずさんは「自分で稼いで生きていくための計画書」を書き上げます。
勇気を出して家族に提出したところ、反対されることもなく、思いを受け入れてもらうことができ、高校2年の終わりにいったん退学して上京します。
これは後年のメディア露出でも本人の言葉として語られてきました。
けれど彼女はそこで学びを手放したわけではありません。
「17歳で上京して“東京の通信制の高校に入り直し、きちんと卒業した」——この一文は、本人のインスタQ&Aをスポニチが引用した記事で確認できる、もっとも確かな一次情報です。
大切なのは、「やめる」と「やり直す」を同時に選べたこと。無理をやめる勇気と、自分のペースで学び直す意思は、どちらも同じくらい立派な前進です。
※補足 ネット上では「立志舎高校に編入」との記述が散見されますが、在籍の確証は公式発言・一次報道で未確認です。2020年に立志舎(学校法人)のCMへ出演している事実が、在籍説の根拠として流布している可能性があります。ここは“出演歴”と“学籍”を切り分けるのが適切です。
仕事の始まりとターニングポイント
サロンモデルやSNS発信をきっかけに注目され、2019年には恋愛リアリティ『白雪とオオカミくんには騙されない』で一気に知名度が上昇。
以降、バラエティ、CM、ドラマ、情報番組のコメンテーターまで活動の幅は広がっていきます。
磨かれた“トーク力”と、相手の言葉を受け止める“間合い”は、10代の経験が土台になっているのかもしれません。
“明るさ”の内側にあるもの——性格と心の芯
山之内さんの魅力は、ただ元気で可愛いだけではありません。
しんどかった時期も、迷った気持ちも、「それも大切な自分の一部」として抱きしめているところ。
過去の自分を否定しないから、同じように悩む誰かへ手を伸ばせる。
SNSや番組での発信には、「ひとりじゃないよ」というささやかな合図がたびたび現れます。言葉に刺さる強さがあるのは、痛みを知っているからこそ。
前向きな考え方——“完璧”じゃなくていい、でも止まらない
上京当初は経済的にも厳しく、「本当にお金に余裕がない時期があった」と明かしています。
それでも、彼女は自分の手で暮らしを整え、できることから積み重ねてきた。
20代に入ってからは「学び直し」にも意欲的で、教科書や漢字ドリルを買って基礎からやり直す姿勢をテレビ番組で語りました。
完璧じゃなくていい——でも、昨日の自分より半歩だけでも進む。その等身大の積み重ねが、彼女の一番の“推しポイント”です。
誤解されがちな点を、いま一度ていねいに
学歴について:地元高校を高2で退学→東京の通信制高校に入り直し、卒業。学校名の断定は避けるのが正確です。 在籍校の特定:立志舎のCM出演は事実ですが、在籍の確証は無し。混同しない記述を。
応援メッセージ——“光”の意味を知っている人へ
誰かのために明るくふるまうことも、弱さを認めることも、どちらも勇気です。
山之内すずさんは、その両方を知っている人。
だからこそ、たくさんの人の“日常の重さ”に寄り添えるのだと思います。
「やめる」ことも「やり直す」ことも、あなたの人生を守るための選択。
正解は一つじゃない——そのメッセージを体現してきた彼女が、この先も自分の速度で健やかに歩けますように。
私たちは、その背中をこれからも推し続けます。
参考・出典(主な一次情報)
本人のインスタQ&A内容を報じた記事(東京の通信制高校に入り直して卒業)
高2で退学・上京の経緯に関する報道(スポニチ、女性自身)
活動の概況(オリコン・プロフィール) 立志舎CM出演(在籍の裏付けではない点に注意)


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