
はじめに:報道が伝えた“隣同士”の衝撃
2025年10月、芸能ニュースを賑わせたのは、元「シブがき隊」メンバーの 布川敏和(ふっくん) さんがテレビ番組で明かした“ある衝撃的な話”だった。
自ら引っ越したマンションの隣室が、なんと 元妻・つちやかおり さんの住まいだった、というのだ。
多くの人は、「離婚した相手と隣同士で住むなんて…」と驚きをもって受け止めたことだろう。
しかしこのニュースの裏には、離婚後のふたりが重ねてきた年月と、それぞれの変化、そして家族としての絆のカタチが透けて見える。
本記事では、この報道を起点に、つちやかおりさんの来歴、ふたりの結婚・離婚・その後、そして現在の関係性・暮らしぶりをできる限り丁寧に辿ってみたい。
つちやかおり──その人となりと歩み
まず、つちやかおりさんという人物を振り返ろう。

本名:土屋かおり(つちや かおり)
生年月日:1964年8月26日 → 2025年現在の年齢は 61歳
出身地:東京都中野区
血液型:A型
身長:146 cm(公表値)
所属・肩書:女優・タレント・元アイドル歌手、として活動してきた人物
アイドル歌手としてデビュー後、ドラマ・舞台出演、タレント活動などを展開。
多彩なキャリアを持ち、長年にわたってファンに親しまれてきた。
プライベートな幼少期・家族背景については公に詳しく語られてはいないが、芸能生活を通じて、強さと繊細さを併せ持つ人物であることが、インタビューやブログから垣間見える。
出会い・結婚・子育ての日々
出会いと結婚
つちやかおりさんと布川敏和さんとの縁は、若き日からの交際にあったとされる。

1991年に結婚を果たすまでに、長い期間を共にしていたという報道もある。
結婚当初、ふたりは「理想のアイドル夫婦」「芸能界の仲良し夫婦」として注目を浴び、互いに支え合いながら、家族を育んでいく姿が印象づけられていた。
子どもたちと、その後の歩み
結婚生活の中で、ふたりの間には 1男2女 の子どもたちが誕生した。

長男:布川 隼汰(ふかわ しゅんた)さん
長女:布川 桃花(ふかわ ももか)さん
次女:花音(かのん)さん
子どもたちはそれぞれの道を歩み、芸能やモデル、デザイン、創作活動などに関わってきた。
たとえば、長男・隼汰さんは俳優として知られ、長女・桃花さんはモデル業や芸能活動を展開している。
桃花さんはすでに結婚し、子ども(孫)を持つ母親でもある。
隼汰さんも俳優としての立場と同時に、家庭を持つ立場でもある。
これにより、つちやかおりさんは “祖母(おばあちゃん)” の顔も持つようになっている。
このように、親・子・孫という多世代にまたがる家族構成が、現在の彼女の生活や価値観にも深く影響していることは間違いない。

離婚・その痛みとその後
離婚までの道のり
2014年6月、ふたりは正式に離婚を発表した。
離婚理由については、さまざまな報道が流れた。
「度重なるすれ違い」「浮気疑惑」「価値観の変化」などが語られたこともあったが、つちやさん自身は
「原因はひとつではない」「長年の積み重ね」
があると語っており、単純化できる理由を認めていない。
当時、芸能界では“離婚”という決断は特に女性にとってリスクを伴う。彼女も相当な心労を抱えていたであろう。
その後:離れても、関係を保つ道
興味深いのは、離婚後もふたりは 良好な関係性を保ってきた という点だ。
これは、一般的な“元夫婦”のイメージとは一線を画している。
報道やインタビュー、SNSを見ると、家族行事で顔を合わせたり、孫を交えて交流したりする場面が散見される。
お互いの近況に配慮しながら、「離れていても家族」であるという感覚を持ち続けているようだ。
たとえば、報道によれば、布川さんは離婚後に一戸建てを売却し、マンションへ移る際の新居探しで
「偶然にもつちやかおりさんが同じマンションに住んでいた」
と語っている。
さらに、その隣室が空いていたという偶然。
この事実は、多くの人に“驚き”と“切なさ”と“温かさ”を同時に抱かせるエピソードとして伝えられた。それ以上に、ふたりが「離れても関係を断たないこと」を選んできた暮らしの象徴でもある。
隣同士マンション暮らし――その真相
取材報道をもとに、「隣同士暮らし」の実際を見てみよう。
引っ越しの背景と偶然の一致
還暦を迎えた布川敏和さんは、長年住んでいた戸建てを売却し、マンション暮らしへの移行を決断したという。
庭の手入れ・空き部屋の管理などが難しくなったこと、荷物を整理することなどを理由に、「終活も兼ねていい機会」と感じたと語っている。
新居を探す際、彼は「孫・子どもに近い場所がいい」「娘の住まい近辺」という条件を付けて不動産業者に探してもらったそうだ。
すると、「聞いたことのあるマンション名」が候補に挙がり、調べたところ つちやかおりさんが住んでいるマンション だと判明したという。
そのうえで、不動産業者に「隣室の空き部屋」があるかを確認したところ、まさに 隣の部屋が空室 だった――との告白だ。
これには、布川さん自身も、「家族一同びっくりした」と語っている。
隣人としての日常と交流
隣同士という距離は、時に懸念を呼ぶだろう。
しかし、二人は一定のルールと理解をもってその関係を築いているようだ。
報道によれば、つちやかおりさんが「いいんじゃない」と許諾したという話も語られており、双方に了承と配慮があっての選択だったようだ。
交流の具体例として、布川さんが「アサリの酒蒸し」を持っていく、調味料を借りる、料理を届けるなどの場面が番組で明かされた。
また、犬の世話を預け合うこともあるとされる。
隣人としての日常と交流性についても言及されており、「不思議な関係」と表現されている。
この“日常のやりとり”は、「隣人」以上、「元夫婦」未満、あるいは「家族の延長線上」のような独特の距離感を物語っている。
復縁についての言及
当然ながら、こうした近接した暮らしが「復縁の可能性」を巡る報道を誘発した。
しかし、その点については双方、明確にノーの立場を取っている。
つちやかおりさんは「復縁はしません」と断言していると報じられている。
布川さんも同様に「復縁はいいですね」と肯定を避ける表現を用い、現状の関係を維持したいという意志を示している。
ただし、布川さんは自らの口から、つちやかおりさんへの 感謝 の思いを語っており、子育てや日々の細やかな配慮に対して感謝を抱いているという言葉を述べている。
つまり、復縁というラベルは否定しつつも、感情的なつながりや尊重はなお、ふたりの間に存在していると見られる。
親・子・孫をつなぐ、新しい形の“家族”
この隣同士の暮らしぶりが一過性のニュースで終わらないのは、そこに「家族」としての連続性・情感の力が感じられるからだろう。
孫たちとの関わり
先述したように、つちやかおりさんはすでに複数の 孫 を持つ立場である。
桃花さんには2児の子どもがおり、隼汰さんにも子どもが誕生しているとの報道。
敬老の日などの節目には、「孫が来てくれて嬉しい」という投稿をつちやかおりさん自身が SNS やブログで綴っており、祖母としての喜びが伝わる。
また、元妻・元夫それぞれが孫を通じて“家族の再結合”を感じさせる場面も少なくない。
このように、「血のつながり」を起点にしつつ、離婚後もつながりを保つスタンスは、従来の“離婚=断絶”という図式を更新するようなものと言える。
現在の暮らしと価値観の変化
つちやかおりさんが現在どういった暮らしをしているか、その詳細はすべて公表されているわけではない。
ただし、報道やインタビュー・ブログなどから、以下のような傾向が見えてくる。
自身のペースを大切にしつつ、舞台や芸能活動を継続。
稽古や出演、発信活動に意欲を見せる様子がブログなどで伝えられている。
SNS・ブログを通じて生活感のある投稿をすることで、ファンとの距離を近く保っている。
家族・子ども・孫との関係を大切にしつつ、自立した“自分らしい暮らし”を求めているという印象。
隣人関係ながら元夫との距離を保つことで、自分の領域を守りながら、互いを尊重するスタンスがにじむ。
こうした暮らし方は、年齢を重ねた女性としての成熟や、新たな人間関係観の表れでもある。
見えてくるもの:離婚から隣人へ、そして家族へ
この物語を振り返ると、いくつかのテーマや示唆が見えてくる。
「離れてもつながる家族」という選択肢
離婚という選択は、ときに「関係を断つ」という意味にも受け取られがちだ。
しかし、このふたりが選んだ道は、まったく逆。距離は置きつつも、関係は断ち切らない。
そこには、血縁や年月、子ども・孫というつながりに基づく責任感や愛情が、柔らかく支えているように思える。
“隣人”の距離感の妙
隣室という物理的な近さは、心理的にも関係性にも影響を与える。
だが、ふたりはその近さを「支え合い」や「配慮の場」として使っている。
調味料を借りたり、料理を届けたり、犬の世話を預け合ったりする関係性には、「甘え」と「自立」の絶妙なバランスがあると感じる。
言葉よりも行動が示す尊重
復縁を否定しつつも、感謝の言葉を口にし、助け合いの行為を続ける。
そこには、過去への怨恨ではなく、未来に向かう関係性への意志がある。
「元夫婦だから」「離婚したから」という枠に収まり切らない、柔軟な家族観がそこにはある。
女性として、年齢を重ねた後の選択肢
このケースは、女性(と男性)が年齢を重ねてから選択できる人生の多様性を示している。
つちやかおりさんは、若い頃のアイドル時代から、結婚・子育て・離婚・再構築という道を歩んできた。
その歩みの末に、隣人としての新しい関係性を選ぶという柔らかさ。これは、多くの人にとって示唆を持つストーリーだ。
おわりに
「隣同士マンション暮らし」という一見ショッキングなニュースは、しかしその裏に長い時間と人間ドラマを抱えている。
つちやかおりさん・布川敏和さんという個人の選択の結実は、「家族とは何か」「距離とは何か」「絆とは何か」を改めて問いかける。
完璧な関係でもなければ、飛躍的なドラマチックな復縁劇でもないが、だからこそリアルで温かい。
現代における「大人の家族のあり方」のひとつの形として、心に残る。


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